ピストン組み付け＆シリンダーを組み付けた状態です。

ピストンピンを挿入する時は両方にオイルを塗りましょう。ピストンリングはトップリング、セカンドリング、オイルリングと３種類有りますが、その中でオイルリングは３つのリングで構成されています。トップ＆セカンドリングは比較的簡単にシリンダー内に入るのですが、オイルリングを入れるときはスペーサーが重なっていたり、レールがずれてしまったりしますので特に注意が必要です。　シリンダー組み付けの前にリングの合口をそれぞれ１２０°ずらして取り付けます。シリンダー内にはオイルを充分塗っておきましょう。

エキゾーストカムシャフトの取りつけです、ジャーナルで固定しますので焼きつかないように、オイルやグリス塗ります。メーカー指示は‘スズキモリペースト’です。組み立てが終わってからエンジンを始動しても、オイルポンプの駆動でオイルがシリンダヘッド部分に廻ってくるのは若干時間がかかりますので、充分に塗布しましょう。

タイミングを合わせる為に、シグナルジェネレーターとエキゾーストカムシャフトの位置決めを行います。

ジャーナルホルダを規定のトルクで締めつけます（ジャーナルホルダボルトは他のボルトと混ざらないようにします）、取り外しの時に均等に外したように、締め付けの時も左右を交互に均等に締めていきます。

ジャーナルホルダは形は同じですが、Ａ〜Ｄと文字が入っています。進行方向に向ってエキゾーストカムシャフトの左が‘Ａ’右が‘Ｂ’インテークカムシャフトの左が‘Ｃ’右が‘Ｄ’です。組み間違えない様にします。

ノーマルカムチェーンテンショナーとＡＰＥマニュアルテンショナー

今回のエンジンにはマニュアルテンショナーを取り付けました。

メーカーの自動調整と、自分で行う調整です。

取り付けたマニュアルテンショナー。

この状態では、正確な調整は行えません。この時点では音の事は考えずに、クランクシャフトを自分の手で回転さした時に、カムチェーンとカムシャフトがきっちりと動く（カムシャフトスプロケットとカムチェーンが駒ずれしないように）ように、調整しておきます。本当の調整は、エンジンを始動した時のアイドリング状態の確認→走行時の確認→再度アイドリング状態の確認となります。

バルブクリアランスの調整です。冷間時に行います。シクネスゲージを入れて測定しますが、「出来た」と思っても、ロックナットを締めつけると狂ってしまったりする事が有りますので、固定してからもシクネスゲージの差込の向きにも気をつけて（カムシャフトに対して直角です。画像の差込角度とは違います）再度確認します。

インレット側：０．０７〜０．１２　エキゾースト側：０．０７〜０．１２