分解直後のシリンダーヘッドです。

３番シリンダー(画像上左から３列目)のエキゾーストバルブが、一つだけ白くなっています。

シリンダーヘッドに固着している‘大量’のカーボンを除去します。　流石２０年選手です。除去液に３日間浸しつけました、それでも全ては溶除出来ませんでした・・・　残り分をスクレーパーで、削ぎ落としていきます。

燃焼室の残カーボンは、リューターを使って取除きます。その後に、研磨します。

バルブとシリンダーヘッドシートを擦り合せしていきます。

昔の勤務時に‘エアラッパー’（空力にて、自動的に回転＆前後作動してくれます。非常に楽ちんです・笑） を使用して作業していた時は、通常の手作業よりも当然効率的に行なえました。

擦り合せ後にバルブ＆バルブシートの当たり面を、光明丹にて確認します。

拡大画像は、ノーマルバルブ＆擦り合せバルブの比較となります。　光明丹の朱色はＧＳ６５０Ｇには、最適ですネ♪　

光明丹での擦り合せ当たり面状態確認後に、バルブスプリングを組み付けます。

その組付け後に　吸気ポート＆排気ポートへ、それぞれ灯油（若しくはガソリン）を注入し、バルブ＆バルブシートの合せ面からの燃焼室への液漏れの有無を確認します。

液漏れ無し（＝圧縮漏れ無し）を確認してから、不良部分は再度擦り合せ（若しくはシート交換）して、バルブを組み付けます。

完成した、シリンダーヘッド。

ピストンリングを組付けます。

トップリングはバレル形状、セカンドリングはテーパー形状になっています。リングの合い口が同位置になると、シリンダー壁を潤滑しているオイルの‘必要分以上’を削ぎ落とす事が出来ずに、オイルが残り、燃焼してしまいます（オイル上がり）。その為にリングの合い口が、同位置に重ならず、吸排気向き（前後）や横向き（左右）にならないように、斜め向きにずらして組付けていきます。　

シリンダーを組付けます。

１番と２番の間のフィン部分にボーリング加工の証‘ヨシムラ　２５６’の打刻が入っています。

ヘッドまで組み上がったエンジン。

カムシャフトの組付け＆バルタイミング合せは、大幅カット致します。

画像マフラーは機械曲げですが、手曲げマフラーも販売しています。